タイで働く場合にも、日本の年金に加入しなくてはいけないのか、加入できるのか等、色々悩みますよね。
タイ現地採用として働く場合の国民年金に関してまとめました。
国民年金の強制加入被保険者
国民年金に加入しなければならない人は、
日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の人です。
タイで働くのであれば、通常日本国内に住所はないものと思いますので、国民年金に加入する義務はありません。
ポイント
住所を有するって?
国民年金による住所を有するは、様々なケースがあり一概に言えませんが、基本は住民票の有り無しで判断されます。
通常、市役所で住民票を抜く手続きをする際にあわせて国民年金の加入から外れる手続きをします。
国民年金の任意加入被保険者
日本国内に住所がない人には国民年金の加入義務がありません。ただし、一定の場合には任意で加入することが出来ます。
国民年金に任意で加入できる人は、
20歳以上65歳未満の日本国籍を持っている人です。
タイに住んでいて、日本に住所を有しない場合にも任意で国民年金に加入できます。
ポイント
任意加入の申出場所は、最後の住所地を管轄する年金事務所または市区町村窓口となります。
受け取ることが出来る年金の種類
老齢基礎年金
老齢基礎年金は、保険料を納付した期間と保険料が免除された期間の合計が10年以上である場合、65歳になったときから受け取ることができる年金です。
障害基礎年金
障害基礎年金は、病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、受け取ることができる年金です。
遺族基礎年金
遺族基礎年金は、年金を収めていた方が亡くなったときに、その方によって生計を維持されていた遺族が受け取ることができる年金です。
その他、受け取ることができる年金として、寡婦年金・障害一時金もあります。
国民年金というと一般的には老後にもらえるお金のイメージだと思いますが、老後に受給することができる老齢基礎年金の他にも受け取ることができる年金があります。
ポイント
老後の生活のためというイメージが強いですが、保険としての役割も考えたうえで任意加入をするか検討したほうがいいです。
注意ポイント
日本国内に住所がない人には国民年金の加入義務がありませんが、加入していない期間分、年金受給が少なくなるため注意が必要です。
保険料・保険料を納める方法
保険料は、月額16,490円です。(平成29年度)
保険料の納付方法は下記の2つです。
- 国内にいる親族等の協力者が本人の代わりに納める方法
- 日本国内にある銀行口座から引き落とす方法
国民年金に任意で加入した人も、月額400円を保険料に上乗せし、将来受け取る老齢基礎年金を増やすことができる付加保険料を納めることが出来ます。
200円×付加保険料を納付した月数 の金額分、将来受け取ることが出来る年金の年受給額が上乗せされます。
ポイント
国民年金に任意加入する場合には、付加保険料も納付することがおすすめです。付加保険料は2年で元が取れます。
帰国したときの手続き
20歳以上60歳未満の人が日本に帰国した場合、日本国内に住所を有することになりますので任意加入ではなく強制加入となります。
注意ポイント
国民年金に任意加入していた人が、強制加入となる場合には、変更の手続きが必要となりますので、転入された市区町村窓口にて手続きを行う必要があります。
ポイント
住民票を入れるタイミングでついでに同じ市役所にある年金課で手続きできます。
配偶者に関する年金
次は、タイで働く現地採用者の配偶者に関する年金についてまとめました。
配偶者が日本人の場合
現地採用者と同じ取り扱いになります。
すなわち、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の人であれば、年金に加入する必要があります。(強制加入です。)
また、日本国内に住所を有していない場合にも、国民年金に任意で加入することが出来ます。
配偶者の住んでいる国 | 国民年金 |
日本 | 加入しなければならない |
タイ | 任意で加入することができる |
注意ポイント
現地採用者の住所に関係なく、配偶者の住所で判断されます。
配偶者がタイ人の場合
国民年金に加入しなければならない人は、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の人のため、日本に住所を有するのであれば年金に加入する必要があります。
次に、国民年金に任意で加入するためには、任意加入の要件として日本国籍が求められます。
日本国内に住所を有しない場合には、日本の年金に加入することができません。
配偶者の住んでいる国 | 国民年金 |
日本 | 加入しなければならない |
タイ | 任意加入することが出来ない |
注意ポイント
タイ人の配偶者が日本で生活していない場合には日本の国民年金に任意加入することが出来ません。
まとめ
年金に関して不安を煽るメディアは多いですが、個人的には入っておいた方がいいと思います。
とはいえ、月額の負担も大きいので悩ましい問題ですね。
本日のおすすめの一冊。お金の勉強をするうえで一番最初に読む本です。
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