この記事では、タイの衛生、医療と渡航前の予防接種について記載しています。
衛生
一般衛生
タイの気候は弱い乾季のある熱帯雨林気候です。高温多湿で年中蒸し暑いと言われていますが、日本の夏のようなじめっとした暑さではなく、比較的カラッとした暑さのように感じます。できる限り水分をこまめにとり日影を歩くようにしましょう。また、電車や屋内の冷房が強く、外気との温度差がかなりあるため、体を冷やさない冷房対策が必要です。
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屋台
タイでは年間150万人余りが、「急性下痢症」や「食中毒」などの消化器感染症などに罹患すると報告されている。外食の際は衛生管理の行き届いた店を選ぶ、食料品の保存管理・飲料水に注意をすることなどが必要。
「急性下痢症」や「食中毒」などすべてが屋台でというわけではありませんが、屋台では特に注意が必要です。
テーブルの上に置かれている調味料や、お皿、フォーク・スプーン、飲み物に注意しましょう。
注意ポイント
調味料は、砂糖や唐辛子などはいいと思いますが、味噌などはやめておいた方がいいと思います。お皿、フォーク・スプーンは気になるなら拭きましょう。飲み物は持ち込んが方がいいと思います。
屋台の料理は美味しいため、日本の不衛生なお店で気にならない人であれば平気だと思います。
ポイント
初めて屋台に行くのであれば日本人に人気のお店にした方が無難です。
私は、タイ料理を食べるとき、室内のタイ料理屋、ホテルのレストラン、デパートのフードコートを利用しています。
昔はタイの氷はやめておいた方がいいと言われていましたが、室内のタイ料理屋、ホテルのレストラン、デパートのフードコートに関しては、日本と変わらないと思います。
旅行時にはこのような携帯型のアルコール手指消毒剤があるとなにかと便利です。
トイレ
日本のようにコンビニのトイレを使うことが出来ません。デパート、ホテル、旅行時には公衆、ガソリンスタンドのトイレを使います。レストランには基本トイレはあります。
デパート、ホテル、レストランのトイレは基本的には汚くはないと思っています。
注意ポイント
日本式のウォシュレットはありません。
公衆、ガソリンスタンドのトイレは綺麗とは思えません。ただ、洋式ではないため何とかできるレベルです。
注意ポイント
公衆、ガソリンスタンドのトイレはトイレットペーパーはないため、ティッシュが必要です。
水道水
タイ当局によると水道水は飲めるそうですが、飲んでる人はいません。
沸騰させれば水道水でも良いという人もいて、日本人の中でも個人差があります。水であたったという話は聞いたことがありません。
私は、歯磨き、手洗い、皿洗いには水道水を使っていますが、匂いが気になるため、飲み水や煮物、ラーメン、お米を研ぐときなどはペットボトルの水を使っています。
お米はミネラルの入っていない水で炊いた方が美味しいです。
ポイント
浄水器をつけてもいいのですが、定期的なフィルター交換が必要なことと、ペットボトルの水はロータスの通販で宅配可能なため、わざわざ買いに行く必要がないため、ペットボトルの水を購入しています。値段的にもペットボトルの水の方が安いです。
レストランなどで、水を飲みたい場合はミネラルウォーターなどを注文した方がいいです。
蚊
デング熱は蚊が媒介するウイルス性急性発熱疾患であるが、ワクチンなどによる予防法はなく、蚊に刺されないことが病気に罹らない唯一の有効な方法である。1年を通じてバンコクでも患者の発生があり、雨期には流行がみられる。
バンコクなどの都市部でも発生しています。雨季(6月~10月)に流行が見られます。
注意ポイント
防虫スプレーを使用する等、蚊に刺されないようにすることが重要です。
ポイント
私は旅行時にはガスではないタイプの蚊よけを準備しています。
ガスを使うタイプは飛行機に乗るため念のため避けています。
エイズ
セックスワーカーの罹患率は1989年に6%,1994年には34%にと悪化しましたが,その後国を挙げて「100%コンドーム使用キャンペーン」が行われ改善しました。タイ国保健省統計では,2017年の感染率は献血者0.15%,妊婦0.54%,性感染症を持つ男性2.27%でした。感染の危険が高いグループは性産業従事者,性産業利用客,注射針を共用する薬物中毒者などですが,近年はこれらのグループの者が恋人や配偶者との性行為によって,危険が低いと考えられていたグループに感染を広めてしまっていることが問題になっています。
タイでもコンビニ、薬局でコンドームを買うことが出来ます。
狂犬病
タイでは狂犬病がまだあります。旅行であれば予防接種は不要と思います。
ワクチン接種歴が不明な犬や猫に咬まれた場合は、直ぐに水と石鹸で傷口を綺麗にし、直ちに病院を受診してワクチンを接種しなければいけません。
注意ポイント
バンコク都内であっても、犬、猫、リスなどの哺乳類に噛まれた場合には、自分で判断せず、必ず病院に行くようにしてください。
参考記事⇒ タイの医療や病気事情
医療
病院
バンコクでの医療水準は決して低くありません。ただし、日本人が受診しようとすると、言葉の問題もあり日本語通訳のある病院に限られます。
日本人の行く主な病院は下記の通りです。
【バンコク都内】
バンコク病院 02-310-3000(代表) 02-755-1257(日本語専用)
バムルンラード病院 02-667-1000(代表) 02-011-3388(日本語専用)
サミティヴェート病院 02-022-2222(代表) 02-022-2122~2124(日本語専用)
救急車が必要な場合は、その旨病院に伝えれば、その病院の救急車が迎えに来てくれますが、日本と違い有料です。
医療費は、海外傷害保険のキャッシュレスサービス、クレジットカードによる支払いなどが可能です。
私の父はタイに来た際にインフルエンザになり、検査入院などやエアーチケットの取り直しなどで30万円以上かかりました。海外傷害保険に入っていたので負担はほぼありませんでした。
注意ポイント
治療費の他、航空券代なども生じますので、不測の出費を避けるため、海外傷害保険には加入することをおすすめします。
予防接種
これからタイに赴任される方に必要な予防接種は下記の通りです。
成人:A型肝炎,B型肝炎,破傷風は必要です。腸チフス狂犬病,日本脳炎はできれば接種してください。黄熱リスク国からの転勤(9時間以上のトランジットを含む)では入国時にイエローカード(黄熱ワクチン接種証明書)の提示を求められます。
小児:日本で定期予防接種として行われているものは必要です。また,任意接種とされているもののうち,水痘,おたふく風邪,A型肝炎,の接種も薦められます。狂犬病腸チフス(2歳以上)もできれば接種して下さい。
ポイント
乳児に必要な予防接種のスケジュールは病院でもらうことが出来ます。
注意ポイント
狂犬病の予防接種は、症状を予防するものではなく、噛まれた後の暴露後ワクチン接種回数を減らすものです。
噛まれた際には必ず病院に行ってください。
ワクチンが切れているか、切れていないかは検査ができます。
ポイント
1度に全ては接種できないため、前もって数ヶ月前から打つようにしましょう。また、全て摂取できなかった場合は、バンコクで継続して打つことができます。
まとめ
診察料・治療費等は、日本での窓口負担額と比べて、高額になることが多いです。
診断時に事前に料金等を確認するか、または海外旅行傷害保険などの保険が適用されるか確認することが必要です。
旅行時、高額な医療負担を避けるためにも保険への加入を是非お勧めします。