この記事では、求人に応募する前におさえておきたい3つのポイントと就職後のキャリアパスについて記載しています。
どのくらいのお給料がもらえるのか
タイの事務職に関する求人を分析した結果は下記の通りです。
事務職は、土日休みの会社が多く働きやすい一方、昇給の幅が少ないのが特徴的です。
ポイント
平均月収は59,500バーツ、中央値は55,000バーツとなりました。
どのような求人内容か
募集している事務職の業種は下記の通りです。
事務の種類は下記の通りです。
ポイント
営業職駐在員のサポートとしての事務の求人が多いです。
就職前におさえておきたい3つのポイント
タイの事務職の求人に応募する前に下記の3つのポイントをおさえておきましょう。
- 年齢制限
- 事務経験・社会人経験
- 語学スキル
年齢制限
年齢制限を設けている求人に記載されている年齢制限は下記の通りです。
35歳までは9割以上の求人に応募できるのに対し、35歳を超えると応募できる事務系の求人が半分以下になりました。
駐在員の年齢よりも低く設定している可能性があります。
ポイント
タイでの事務系の求人として30代半ばをひとつの募集目安として考えられていることがわかります。
事務経験・社会人経験
求人票上『事務経験または社会人経験』に関する情報は下記の結果になりました。
調査した求人の7割が事務経験または社会人経験を求めています。
次に、求人票上の事務経験または社会人経験に関して、年数の記載があったものをまとめた結果は下記の通りです。
2年以下の経験であると11%の求人にしか応募できないのに対し、3年以上の経験があれば78%の求人に応募できるようになります。
5年以上の事務経験または社会人経験ですべての求人に応募することが出来るようになります。
年齢制限とあわせてみると、タイの事務職の求人は社会人としてビジネスマナーのある35歳未満の若手が求められていることがわかります。
タイ現地法人内での研修制度が備えられていないケースが多いためだと思います。
ポイント
面談・面接の際に、身なり・姿勢から基本的なビジネスマナーがあることをきちんとアピールしましょう。
語学スキル
求人票に記載されている語学スキルに関する記載は下記の通りです。
8割以上の会社で語学スキルを求めていることがわかりました。
そして、語学スキルが必要と記載した会社のうち、英語・タイ語の両方、または英語・タイ語のどちらかが必要かどうかは次の結果になりました。
1番多い求人は「タイ語・英語ともに必要」40%、次いで「タイ語・英語のいずれかが必要」24%でした。
仕事で使う書類はタイ人も日本人も読むので英語。社内のタイ人とのコミュニケーションはタイ語というケースは多いです。このような場合には、英語もタイ語も求められます。
ただ、個人的には、語学スキルを求めているとしても求めるレベルに関してはバラつきがあるように感じます。
社内公用語を英語に設定している様な会社では、当然高い英語力が求めらますが、社内公用語を英語に設定していない様な会社では、社内のタイ人も英語が得意ではないため、そこまで高度な語学スキルは求められていないケースも多いです。
入社後に、社内のタイ人との協力や簡単なコミュニケーションが求められるケースが多いため、求人票上、語学スキルを求めているものだと思います。
ポイント
面談の時に「日本人の上司に言われたことをタイ人に伝えられるか」と聞かれることも多い様です。タイ語ができるとかではなく、事務の場合、上司とタイ人の仲介になることが多いことから、上の人に言われたことを上手く伝えられるかがポイントの様です。
キャリアパスについて
就職後の将来のキャリアパスについて一緒に考えていきましょう。将来を考えるときのキャリアプランの参考にしていただけると嬉しいです。
経験上、私はタイの事務職のキャリアパスは下記の2つがあると思います。
- タイ法人のアドミンマネージャーを目指すキャリア
- タイでのキャリアを活かして日本で転職するキャリア
タイ法人のアドミンマネージャーを目指すキャリア
タイ法人のアドミンマネージャーを目指すキャリアのメリット・デメリットは下記の通りです。
メリット
- 責任者としての経験を積むと、転職しても給料が下がりにくくなる。
- 高い給与のままタイに長く居られる。
デメリット
- 日本人アドミンマネージャーのポジション自体が少なく難しく道のりが険しい。
- 日本の年金に長期間加入しないためタイで老後のライフプランを考える必要がある。
注意ポイント
タイ人アドミンマネージャーを採用してるケースが多く、日本人アドミンマネージャーを採用している会社はタイでは少ないです。
日本人アドミンマネージャーを目指す方法
日本人アドミンマネージャーを目指す方法は下記の2つが考えられます。
- タイにある日系人材紹介会社の求人に応募する方法
- 日本でタイ駐在員の求人に応募する方法
タイにある日系人材紹介会社の求人に応募する方法
タイにある日系人材紹介会社に登録しタイ現地法人の責任者の求人に応募する方法です。
ポイント
日本人アドミンマネージャーの求人があれば、説明するまでもなく、この方法が最も簡単です。
現時点でアドミンマネージャーの求人の応募要件を満たしていない場合には、スキルアップが必要です。
会計・法務・人事に関する幅広い知識を習得し実務経験を積む必要があります。タイでは英語の文章も多いことから、ビジネス英語の読み書きを身につけておくと評価が高いです。
おすすめの資格
- 日商簿記検定
- TOEIC
- MOS Excelスペシャリスト など
ポイント
個人的には、今後RPAが注目されるのではないかと思っています。
まだ出来る人も多くないので、私も個人的に勉強しています。
日本でタイ駐在員の求人に応募する方法
日本の人材紹介会社も実は海外駐在員の求人案件をもっています。
駐在員は日本から出向されるため、日本本社が採用をするためです。
そのため、これから海外で働きたいと考えている人や、現に海外で現地採用として働いていて転職を考えている人にも、現地の人材紹介会社よりも日本の人材紹介会社の駐在員となる求人に応募したほうがおすすめです。
特に管理系の駐在員の求人は、タイよりも日本の人材紹介会社の方をチェックすべきです。
注意ポイント
日本の人材紹介会社であればどこの人材紹介会社でもいいと言うわけでありません。
人材紹介会社によって、ターゲット層や持っている求人の職種が異なり、自分に合った人材紹介会社に登録する必要があります。
駐在員となるための人材紹介会社を選ぶポイントは下記の2点です。
ポイント
- 駐在員の求人案件を持っているか
- 人材紹介会社のターゲットユーザーとマッチしているか
海外での求人案件のある、おすすめの人材紹介会社を記載します。
管理部門に特化した人材紹介会社
公式サイト⇒ 【管理部門特化型エージェントNo.1のMS-Japan】
特化型エージェントならではの高い専門性をもつキャリアアドバイザー多数在籍しています。
管理系専門の人材紹介会社のため、先ずはこちらの人材紹介会社に登録することをおすすめしています。
キャリアアドバイザーが全面的にサポートしてくれる人材紹介会社
公式サイト⇒ マイナビエージェント
主なターゲットユーザーは20代~30代のビジネスパーソンです。
自己PR、履歴書・職務経歴書などの応募書類一式についての客観的アドバイスや、書類応募、面接日程の調整や条件交渉、企業への応募や面接の日程調整など転職活動中に発生する企業とのやり取りをキャリアアドバイザーが代行してくれるため、若手ビジネスマンにおすすめです。
タイでのキャリアを活かして日本で転職するキャリア
タイでのキャリアを活かして日本で転職するキャリアのメリット・デメリットは下記の通りです。
メリット
- 海外経験や語学スキルが評価される。
- 日本の厚生年金に加入できる。
デメリット
- 日本で働くことになる。
ポイント
3年から5年の海外経験を積み円安のときに日本で転職するのが有利のように思います。
円安のときの方が、バーツでもらっている給料が円で見たときに高くなっているためです。
タイでのキャリアを活かして日本で転職する方法
日本の人材紹介会社に登録することの一択です。
先ほど紹介した人材紹介会社は日本国内案件もあるため、海外駐在員の求人と日本国内の求人の両方を見ることが出来ます。
海外駐在員の求人案件を持っている会社のエージェントの方が、タイでのキャリアに関する理解が早いと思います。
ポイント
求人を見る前に初めからどちらか一択を選択するのではなく、両方の求人を見てからじっくりと検討した方が良いです。
キャリアアドバイザーが全面的にサポートしてくれる人材紹介会社
公式サイト⇒ マイナビエージェント
主なターゲットユーザーは20代~30代のビジネスパーソンです。
自己PR、履歴書・職務経歴書などの応募書類一式についての客観的アドバイスや、書類応募、面接日程の調整や条件交渉、企業への応募や面接の日程調整など転職活動中に発生する企業とのやり取りをキャリアアドバイザーが代行してくれるため、若手ビジネスマンにおすすめです。
最後に
タイでの求人に関しては、30代半ばまでの事務または社会人を2-3年ほど経験した英語スキルのある人であれば職を探すのは苦労がなさそうです。
昇給を望まなければ、同じポジションで長く働くこともできると思います。
個人的には、就職・転職時に、駐在員の求人に応募できるのあれば、タイにある人材紹介会社に登録する前に、日本の人材紹介会社で駐在員案件を探した方が良いように思います。
駐在員の場合、日本の厚生年金を維持でき、給料もポジションも高いためです。
いま、現地採用で頑張っている人も、駐在員の求人の募集要件を満たしている場合もあるため、余程、今の会社が好きで離れらないというわけでなければ、駐在員への転職を検討されてみてはと思います。