来る前に知っておきたい、タイの医療や感染症、病気についてまとめていきます。タイ=食中毒のイメージを持っている方もいるかもしれませんね。私の周りでも食中毒は多いです。
雨季の時期はカニのソムタムは食べないほうがいいなどはありますが、タイでは食中毒は「食べない」「警戒心」以外に防ぎようがありません。
屋台などは衛生面が良くないので、お腹の弱い方は控えたほうがいいかと思います。
予防接種も忘れずに行っていきましょう。
タイで多い主な病気と感染症
タイ保健省の統計によれば、患者の多い病気は次のようになっています。
患者数の多い病気(上位10疾患) 順位/年 2012年 2013年 2014年 1 急性下痢症
1,229,641(27)急性下痢症
1,3135,060(13)急性下痢症
1,109,927(17)2 不明熱
347,697(9)不明熱
519,021(3)出血性結膜炎
445,050(0)3 肺炎
195,940(1,283)肺炎
185,481(1,187)不明熱
373,801(3)4 食中毒
119,392(1)デング熱
154,773(136)肺炎
199.489(1,019)5 出血性結膜炎
118,882(0)食中毒
131,870(0)食中毒
134.797(0)6 デング熱
79,593(87)出血性結膜炎
125,603(0)水痘
83,651(1)7 インフルエンザ
62,100(4)水痘
49,561(0)インフルエンザ
74,134(100)8 水痘
55,666(1)手足口病
46,131(3)手足口病
65,606(2)9 手足口病
45,297(2)インフルエンザ
43,941(0)デング熱
41,082(49)10 性行為感染症
32,972(0)性行為感染症
33,280(0)性行為感染症
34,783(0)数字は患者数、括弧内は死者数
出典:タイ保健省ANNUAL EPIDEMIOLOGICAL SURVEILLANCE REPORT(注)2012年より結核は保健省の年報には記載されて居らず、結核事務所(BOT)発表数は、2012年度63,373(2,306)です。またWHO発表の2013年、2014年新規患者数は、それぞれ66,415、及び71,618です。
1年中暑い国ですが、11月~2月の乾季の時期はとても涼しく16℃まで下がることがあります。過ごしやすい時期ですが、インフルエンザなどのウィルスや、大気汚染(PM2.5)が多く1年で1番風邪を引きやすい時期です。
注意ポイント
また乾季は、涼しくなり比較的屋台のご飯などが食べやすく感じますが、湿度が高くなるため食中毒も起こりやすい季節です。食中毒で入院する人も多くいて、バンコクの医療費はとても高いので海外の医療保険には入っておくのがおすすめです。
知っておきたい狂犬病と対処法
耳にしたことはあっても、日本では事例を聞かない狂犬病。タイでは毎年数人の患者が出ています。世界でみると毎年5万人ほど、そのうち3万人以上がアジアで狂犬病にかかり亡くなっています。
狂犬病は、狂犬病に感染している動物に噛まれることによって感染する病気です。
タイで身近など動物だと、犬・猫・ねずみ・リス・コウモリがあげられます。ほとんどすべての哺乳類に感染します。
注意ポイント
発症後の死亡率は100%で、発症してしまうと治療法がなく手立てがありません。対処法をしっかり覚えておきましょう。
外務省のホームページ『狂犬病に関するQ&A』では・・・
自分が感染しているかどうかは、検査ではわかりません。
咬んだ動物が特定でき、かつ2週間以上その咬まれた動物が狂犬病の症状を表さない場合、狂犬病に感染した可能性を否定できるそうです。
そのため、ワクチン接種歴が不明な犬や猫に咬まれた場合は、直ぐに水と石鹸で傷口を綺麗にし、直ちに病院を受診してワクチンを接種しなければいけません。
ポイント
タイの水道水は現地の人も飲まないほど綺麗な水ではありません。そのため傷口から菌がはいる可能性があるので、ペットボトルの飲料水(お水)を使用しましょう。
ワクチンの接種回数は、初回のワクチン接種日を0日として、3日、7日、14日、30日、90日の計6回接種します。咬まれた直後から連続したワクチンを接種(暴露後ワクチン接種)することで発症を抑えることができます。
狂犬病は感染してから発症するまでの潜伏期間は一般的に1ヶ月~3ヶ月、長い場合は感染してから1年~2年後に発症した事例もあります。
ポイント
タイでは現在も狂犬病患者が出ているので、多くの病院に暴露後ワクチン接種を備えています。
注意ポイント
日本では1956年を最後に発症がないので、念のためワクチンの接種予定日に帰国を予定している場合には、事前に日本の病院に暴露後ワクチン接種の有無を確かめておきましょう。ほとんどの病院でワクチンがないケースが多い様です。
帰国時に検疫所(健康相談室)に申し出ましょう。
狂犬病に関する情報↓
厚生労働省 検疫所「旅行者のための感染症情報」(http://www.forth.go.jp/)
厚生労働省(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/07.html)
平成18年にはフィリッピンで犬にかまれた日本人が2名が日本に帰国後狂犬病を発症して亡くなった事がありました。
予防接種
成人の場合、タイに来る前に接種しておきたい予防接種があります。
- A型肝炎
- B型肝炎
- 破傷風
破傷風は傷から菌が入り込むことによって感染する病気です。
バンコクは水道水から直接お水を飲むことができません。転んで傷が出来た、切り傷が出来た場合は水道水を使わず飲料水を使用しましょう。破傷風菌に感染すると、高い割合で死亡する可能性がありますが、予防接種を受けることにより100%近い方が十分な抗体を獲得すると報告されています。他、
- 狂犬病
- 日本脳炎
- 子供の頃に接種したけどワクチンが切れているもの
ワクチンが切れているか、切れていないかは検査ができます。
ポイント
1度に全ては接種できないため、前もって数ヶ月前から打つようにしましょう。また、全て摂取できなかった場合は、バンコクで継続して打つことができます。
医療水準と日本語通訳がいるタイの病院一覧
タイの医療水準は、首都のバンコクと地方都市で大きく異なります。首都のバンコクでは比較的医療水準は高く、日本と遜色はないでしょう。しかし、日本と比べると医療費は安くはありませんので、あらかじめ医療保険や海外保険に入っておくのが賢明です。
バンコク
Bangkok Hospital (バンコク病院)
住所 2 Soi Soonvijai 7, New Petchaburi Road, Bangkok
最寄駅 BTSトンロー駅から約3キロ
電話 020-755-1257(日本人専用外来)
HP https://www.bangkokhospital.com/index.php/en
Bumrungrad International Hospital(バムルンラード病院)
住所 33 Sukhumvit 3, Wattana, Bangkok
最寄駅 ナナ駅から約700メートル
電話 +66 2011 3388(日本人顧客サービス課直通)
HP https://www.bumrungrad.com/japanese
Samitivej Sukhumvit Hospital(サミティヴェート・スクンビット病院)
住所 133, Soi 49, Sukhumvit Road, Bangkok
最寄駅 トンロー駅から約1.5キロ
電話 020-222-122~124(日本人相談窓口)
HP http://www.samitivejhospitals-jp.com/
パタヤ
Bangkok Hospital Pattaya(パタヤ病院)
住所 301 Moo 6 Sukhumvit Rd., Km 143 Na Kluea, Bang Lamung, Pattaya, Chonburi
電話 038-25-9999
HP https://www.bangkokpattayahospital.com/jp/about-hospital-jp/overview-jp.html
シラチャ
Samitivej Siracha Hospital(サミティヴェート・シラチャー病院)
住所 8 Soi Laemket, Joemjompol Road, Sriracha, Chonburi
電話 038-32-0300(代表)、内線5122, 5123(日本語通訳部)
HP http://www.samitivejhospitals-jp.com/sriracha/index.php
他の地区にも病院があります。ほか地域が気になる方は外務省のHPをご確認ください。
まとめ
医療保険や海外保険にはしっかり入っておこう。
⇒ 海外旅行保険のAIG